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夫婦・同棲カップルの共有口座の作り方とは?おすすめな銀行やアプリを紹介

共有口座とは、複数の人がお金を共同で預けることができる口座のことを指します。共有口座は、夫婦や家族、友人間で使うことが一般的です。

共有口座を持つことで、家族内で共同で使うことにより、家計管理がしやすくなります。また、特定の目的のために節約するためにも使われます。例えば、旅行や大きな購入などの用途で共同で節約するための口座として利用することができます。

この記事では、共有口座を持つメリットについて解説し、共有口座が持てるおすすめの銀行やアプリを紹介します。

夫婦・同棲カップルで共有口座を作るメリット

共有口座のメリットは、生活費の収支を把握しやすく、長期的には資産形成の進行度を確認しやすい点です。これは、生活費の管理や将来への備えが容易になるという意味で、夫婦や同棲カップルにとって大きな利点となります。

1. 生活費の支出が一元化される

生活費の支出が一元化されると、以下のようなメリットがあります。

  • 支出の可視化: 共有口座を使うと、生活費全般についての収支を一目で確認でき、夫婦間の公平性を保てます。
  • お金の共同管理: お金の管理を二人で一緒に行うことで、お互いの理解を深め、トラブルを避けることが可能です。
  • 平等な関係: 共有口座は、収入に差があっても家計の責任を共有し、夫婦やカップル間の平等な関係を維持する手段となります。

2. 将来のための貯金がしやすくなる

共有口座を使って貯蓄すると、夫婦間での金銭管理が一元化され、全体の貯金状況を一目で把握することが可能です。また、具体的な目標(例えば住宅購入、子供の教育費、家族旅行など)に向けた共同の貯蓄もしやすくなります。その結果、将来への安心感を得られるでしょう。

夫婦・同棲カップルが円満にお金の管理をする方法

円満なお金の管理をするための4つの活用方法を紹介します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、ご自身のライフスタイルに合わせて選択してください。

共有口座に生活費を定期的に振り込む

共有口座を生活費管理用途に活用します。収入後、定額を共有口座に振り込み、個人の自由な出費や貯金は個別口座で管理します。

  • メリット:世帯全体の支出が明確化し、理解しやすい。
  • デメリット:それぞれが個別に貯金をするため、全体の貯金状況の把握が難しい。
  • オススメ:共通費用以外の収入は自由に使いたいと考える夫婦や同棲カップル。

生活費用と貯蓄用の共有口座を別々に持つ

各個人口座を保持しつつ、一つは生活費、もう一つは貯蓄用として役割を持たせます。

  • メリット:収入が多い方が生活費を負担し、少ない方が貯金に回すため、貯蓄速度が上がる。役割分担がシンプル。
  • デメリット:全ての収入が家計運営に消え、個別の自由な出費が難しい。大きな買い物の際、名義問題が発生する可能性も。
  • オススメ:家庭全体の生活向上を優先し、自分の収入を全て投入する意欲のある夫婦や同棲カップル。

項目ごとに生活費を管理する

各個人口座を維持し、家賃や光熱費などの特定の項目を一方が、食費など他の項目を他方が管理します。自由に使えるお金や貯金は各自の口座で管理します。

  • メリット:収入が多い方が固定の項目を担当し、収入が少ない方が変動性の高い項目を担当すると、役割が明確になる。
  • デメリット:各項目の支出をお互いが把握するのが難しく、項目ごとの負担金額の不均等感を感じやすい。全体の貯金状況も把握しづらい。
  • オススメ:役割分担を明確にしたい夫婦や同棲カップル。

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4. プリペイド方式の家計簿アプリを使う


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B/43の「ペアカード」など、共有口座とVisaカードが連動している支出管理サービスを使用すると、銀行口座や家計簿アプリよりも手軽に生活費や貯金を管理できます。

  • メリット:専用カードを各自が持つことで、支払い履歴や残高をリアルタイムで共有でき、使い過ぎを防げます。手入力やレシートの読み取りは不要。
  • デメリット:現金払いの店で困る場合がある。現金での支出はアプリで記録できず、管理から漏れる可能性がある。
  • オススメ:細かな作業が得意でない夫婦や同棲カップル。スマートな生活を望み、常に対等な関係を保ちたい方々。

共通口座が開設できるオススメの銀行5選

共通口座開設時、注目すべきは無料・低手数料、自動入金・振込サービスの有無の3点です。

特に自動入金サービスは、給与口座から毎月一定額を自動送金し、入金忘れや引き落としミスを防げます。ただし、口座名義が同一でなければならず、名義人のみが利用可能ですが、一人分の手数料節約が見込めます。

選択肢としては、メガバンク、地方銀行、ネット銀行などがあり、それぞれのメリットやおすすめ銀行を次に紹介します。

夫婦の共通口座でおすすめのメガバンク

【メリット】

  1. 近くに設置されたATMで手数料優遇
  2. 紙の通帳発行が可能(ネット銀行との違い)
  3. 無料の代理人カード発行可能(家族カードやファミリーカードとも呼ばれ、1口座に対して2枚以上のキャッシュカードを発行できるサービス)

※代理人カードは通常のキャッシュカード機能のみ。クレジットカード機能やデビット機能はなし。

※代理人カード発行は、金融機関によって別居か同居での可否が分かれますが、法律婚の夫婦であれば大体の銀行で発行可能。

項目 ゆうちょ銀行 三井住友銀行
代理人カード ◯(無料)
自動入金サービス × ×
自動送金サービス ◯(1件125円) ◯(1件110円)
引き出し手数料 同行ATM:時間帯により無料~110円 同行ATM:時間帯により無料~110円
コンビニATM:条件により月3回無料,それ以外1回220円
振込手数料 同行宛:100円~146円、他行宛:220円~880円 ネットバンキング:同行宛無料、他行宛:165円~330円
コンビニATM利用 可能 可能

ゆうちょ銀行の特徴はATM台数が多いこと。三井住友銀行は「かぞくのおさいふ」アプリを利用してvisaプリペイドカードが発行可能です。

夫婦の共通口座でおすすめのネット銀行

ネット銀行のメリットは手数料の安さです。この節約は長期にわたって大きくなります。一部のネット銀行では代理人カードも発行できますので、物理カードが必要な場合にも適しています。

銀行名 代理人カード 自動入金サービス 自動振込サービス 引き出し手数料 振込手数料 コンビニATM利用
ソニー銀行 1100円/枚(同居家族限定) 有り(無料) 無し 月4回無料、5回目以降110円 同行宛無料、他行宛月1回無料、2回目以降110円 可能
イオン銀行 無料で発行可能 有り(無料) 有り 24時間365日完全無料 同行宛無料、他行宛132円 セブンイレブン以外の主要コンビニATM利用可能
住信SBI銀行 無し 有り(無料) 有り 月2回無料、3回目以降110円 同行宛無料、他行宛月1回無料、2回目以降77円 可能

特に、代理人カードが不要であれば、住信SBI銀行は自動入金と自動送金サービスがあり、手数料も安いことが特徴です。

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よくある質問

共通口座開設の際、名義はどっちにする?

法律婚の夫婦であっても、共同名義で口座を開設することはできません。開設する際は、どちらか一方の名義になります。

口座の名義者はお金の所有者と見なされるため、どちらの名義で開設するかについては、夫婦間で慎重に話し合ってから決定してください。この選択には、将来的なメリットとデメリットが関わってきます。特に、パートナーとの死別や離婚、大きな買い物(例えば、住宅)をする場合など、事情が複雑になる可能性があるため、注意が必要です。

共有口座への振り込み額、どう設定する?

共有口座への振り込み額は、各自の収入の50%を入金するのが一般的です。例えば、夫30万円、妻20万円の収入なら、各々15万円、10万円を入金、合計25万円を生活費とします。また、収入差が大きい場合は収入割合に基づく方法も良いです。例えば、夫50万円、妻10万円なら、夫25万円、妻5万円を入金。個別の自由に使える金額は調整が必要な場合もあります。

緊急用の出費はどう貯めておくのが正解?

予想できないの緊急出費に備えるため、病気や冠婚葬祭、突発的なトラブルに対応する予備費を貯めることが重要です。この予備費は老後資金や教育費、住宅購入資金とは別に設定しましょう。計画的な貯蓄が崩れず、精神的な安定も得られます。

専門家からのコメント

家計再生コンサルタント 株式会社マイエフピー代表 横山光昭氏

金融機関で共有口座を作ると、やはり「名義がどちらになるか」と悩むことも多いでしょう。キャッシュカードを2枚持て、入出金は二人でできても、何かしらの届け出は名義人しかできないという場合も多いので、不自由を感じがちです。

また、オンラインで入出金が確認できる環境を作っておかないと、お金の使い方も残高も、一方しか見れないというのもよくありません。

現金であれ、銀行口座であれ、夫婦のお金のことは共有できているか否かが、将来の資産作りに影響します。共有することで、支出の削減も成功しやすく、貯金も増やしやすいケースが多いのです。

夫婦のお金は、風通し良く。それが貯められる夫婦の秘訣です。家族仲も良好に保ちやすいですし、足並みをそろえて支出削減も貯金を増やすことにも取り組めるので、効率の良い家計運営が可能になります。そういう意味で、名義が偏らず、支出の記録もされるペアカードは、共有のお金で家計管理をしやすいものでしょう。